【感想・レビュー】The Last Faith(ザ・ラストフェイス)

こんにちは、まよねーずです!

12月に入りまして、いよいよ今年もあと1ヶ月となりました。

今年はメトロイドヴァニアレビュー記事100本達成や久しぶりのゲームショウ参加、複数の企業様よりご連絡をいただき、メトロイドヴァニア作品のレビューをしたことなど、様々なことがありました。

中でもメトロイドヴァニアレビュー100本達成は、ブログを始めてからの一つの目標だったため、達成できたことが本当に嬉しかったです。

とはいえ、まだまだブログが終わる訳ではありません。2023年ももちろんですが、2024年もたくさんのメトロイドヴァニア作品がリリースされる予定です。

今後もたくさんの作品をご紹介できればと思いますので、引き続きよろしくお願いします!まずは直近2023年リリースのメトロイドヴァニアまとめ記事を完成させます。

さて今回は、最近ローグヴァニアのようにいちジャンルを築き始めているソウルライクメトロイドヴァニア「The Last Faith(ザ・ラストフェイス)」です。

本作は暴力シーンやグロテスクなシーンが多いため、苦手な方はご注意ください。

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作品について

開発元Kumi Souls Games
リリースプラットフォームSteam、PS4、PS5、Switch、Xbox One、Xbox Series X|S
Steam:¥3,200
PS4、PS5:¥3,190
Switch:¥3,200
Xbox One、Xbox Series X|S:¥3,200

本作はイギリスのロンドンに拠点を置くKumi Souls Gamesが手掛けた作品です。親和性の高いソウルライクとメトロイドヴァニアを掛け合わせ、今やいちジャンルとしての地位を築き始めている(と、勝手に思っている)ソウルライク系メトロイドヴァニア、通称ソウルヴァニアです。

2020年にKickstarterで実施したクラウドファンディングでは、目標額の4倍ものゴールを達成し、3年以上の開発期間を経て2023年11月15日に無事リリースされました。

ずっと楽しみにしていた作品、ようやくプレイすることができます。という訳で例のごとくSwitch版を購入してプレイしました。

ストーリー、ゲーム内容はどんな感じ?

呪われし者の救いを求める戦いの軌跡

本作の舞台は中世ヨーロッパ風のファンタジー世界にある都市。いくつもの区や村などから形成されるその都市は、古代の力によって栄華を極めましたが、闇に飲まれ荒廃してしまいました。

そんな荒廃した都市は、今や一人の男が支配する呪われた都市となりました。その男は偽りの救済を掲げ、自身を崇める者を増やしこの都市を支配していました。

そんな都市に一人の男が囚われています。男の名はエリック、この物語の主人公です。エリックは都市の外れにある牢獄のような場所に囚われていましたが、ひょんなことから抜け出す機会を得ます。

しかし彼は記憶喪失のためなぜここに囚われていたのか、自分が何者なのかさえわかりません。ひとまずこの場所を脱出するため歩を進めます。

化け物や呪いによっておかしくなってしまった人、この都市を支配する男の信奉者達を何とか退け進んでいくと、オックスネビル邸と呼ばれる屋敷に到着します。

到着するや否や、エリックはその場に膝を付き苦しんでしまいます。掌には血が滲み、目は赤く染まっていきます。どうやら彼の身体は何かに蝕まれており、徐々にその身が腐敗していくようです。

一体なぜこんな身体になってしまったのか?この身体を蝕むものの正体とは?すべてはこの呪われた都市を統べる男が知っているのか?何もかもわからぬまま、彼の旅は今始まります。

陰鬱さと残虐性を秘めたソウルライク系メトロイドヴァニア

本作は最近増え始めているソウルライクとメトロイドヴァニア(レベルや装備があるためヴァニア寄り)のハイブリッド、ソウルライク系メトロイドヴァニアです。

舞台が中世ヨーロッパ風の世界ということもあり、ダークソウルシリーズというよりはブラッドボーンに強くインスパイアされた世界観になっており、美麗な2Dドットグラフィックで展開されるダークファンタジーです。

ゲーム内容は主人公エリックを操作して呪われた都市を探索していくソウルライク系メトロイドヴァニアとなっていますが、特定の場所でのレベルアップや経験値のロストくらいで、スタミナやチャージ式の回復アイテムなどはありません。

そのためソウルライクお馴染みの要素は少ない感じで、どちらかというとブラスフェマスに近い雰囲気を持っています。全体的な重厚感や粗っぽさのある感じはブラスフェマスの一作目に近いイメージです。

ソウルライク系メトロイドヴァニアも結構な数リリースされているため、特別語ることはないのですが、どちらの要素もしっかり楽しめる点は良かったです。

また、ソウルライクの中でもブラッドボーンを濃くインスパイアしている作品はなかなかないため、そういった意味では本作は個人的にとても新鮮だったなと思います。

良かった点

変形要素も完備した各種武器

ブラッドボーンをプレイされた方ならピンとくると思いますが、ブラッドボーンの武器は変形させることでガラッと変わった武器に変化しましたよね。本作にもそんな変形要素を持った武器が登場します。

本作に登場する武器は剣や鞭など様々な武器が登場します。武器には様々なスキルがついており、武器によっては形状を変化させて放つものもあります。

通常は片手剣ですが、スキル発動時は槍のような形状になり少し離れた敵にダメージを与えられるものだったり、通常時はメイスでスキル発動によって鞭に変化するものなど様々です。

スキルは体力ゲージ下にある集中力と呼ばれるゲージを消費して発動するため制限はありますが、結構特殊な形状の武器も多いため、色々試してみたくなります。

スキルの内容も様々で武器を変形させてコンボ攻撃を行えるものや、変形要素はないけれど強力なスキルを発動できるものも。ただ、変形させてコンボ攻撃が行える武器は集中力の消費も少ないため良い感じです。

スキル発動時のみ変形するため、ブラッドボーンのようにずっと変形させたまま使用することはできませんが、武器の形状が変化するのはやっぱりロマンがあって良いですよねぇ。集中力消費がなくなるアクセサリとかあれば良かったんですが、バランスは崩壊しそうですが。

気になった点

処理落ちがひどい ※Switch版で確認

2Dなのでそこまでではないと思っていたのですが、広いフロアに入ると処理落ちがひどいです。敵も多く配置され雪や雨が降っていたりする場所もあるため仕方ないとは思うのですが、カクつきがひどく攻撃をしても空振りとして判定されていることが多くありました。

また、しばらく放置しているとさらに重くなり、一時はプレイに支障が出るほどの処理落ちに見舞われたり、処理落ちがひどくなったため一旦フロアを移動したらそのままエラー落ちした、なんてこともありました。

Switchでは負荷に耐えられないということなのでしょうか。PCやPS、Xboxなどのプラットフォームをお持ちの方はそちらでプレイした方が良いかもしれません。アプデでどうにかなるなら何とかしてほしいです。

マップのつくりが雑

マップについて書くのは珍しいのですが、本作は非常に厄介なつくりをしており、行けそうで行けない場所や行けなそうで行ける場所が多く、探索に行き詰まったり戸惑う箇所が多くありました。

そのため、本来は届かなそうで届く足場へ渡る必要があるのに、結局渡れず違うエリアに行ってしまい、そこが本来のルートより後に行くべきレベルの高いエリアで苦労した、ということもありました。

また、表示マップが非常にわかりづらく、明らかに上下つながっていそうなつくりをしているのに、試しに上から降りてみたら落とし穴だった、ということもありました。

探索の自由度はもちろん大事ですが、もっと全体的にマップ表示をわかりやすくし、行ける場所と行けない場所の判別がつくようにした上で、ルートに関する導線がもう少しあっても良かったのではないかと思います。

また、行けそうで行けないとか、行けなそうで行けるという、微妙な塩梅の操作が必要になるようなつくりはやめてほしいです。スキルを駆使してギリギリ縁に掴まって登れるなんて場所が多く非常にストレスでした。

取返しのつかないイベントがあるが周回要素はない

本作は他の作品同様マルチエンディングを採用しており、真のエンディングというものが存在するのですが、条件を達成するためのイベントを後回しにするとそのイベントが達成できなくなります。

そうなるとやり直しがきかず、真エンドを見ることができなくなります。周回要素もないため、もし見るとなれば最初からやり直す必要があります。

エンディングが複数あるのであれば周回要素がある方がプレイへのモチベーションが違います。周回要素がないとただただ苦痛でしかありません。

また、真エンドに影響するイベントを時限式にするのはやめてほしいです。そうするのであれば周回要素をつけてほしいです。

まとめ

ここが良かった
  • 変形要素も完備した各種武器
ここが気になった
  • 処理落ちがひどい ※Switch版で確認
  • マップのつくりが雑
  • 取返しのつかないイベントがあるが周回要素はない

素材は良いのですが、細かいところで配慮が行き届いていないと感じてしまった作品です。上記の点以外にもつくりの粗いところは多かったのですが、世界観や要素などはとても良かったので、アプデでどうにかできる部分はどうにかしていただきたいです。

つくりの粗い部分が多いため、万人に薦めることはことはできませんが、素材は間違いなく良いものが揃っているので、世界観が好きな方、ブラッドボーンの世界観でメトロイドヴァニアをプレイしたいという方は一度プレイしてみてください。

という訳で今回はこの辺で。
また次回!

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3件のコメント

はじめまして。私もメトロイドヴァニアが大好きで、
まよねーずさんのレビューは以前から楽しみに拝見しておりました。
※レビューを参考にして何本ソフトを買ったことか。。。

The Last Faith も発売前から気になっており、特に世界観が好みでしたので
発売日当日に購入したのですが、まよねーずさんのレビューを見て
すべて共感できる内容すぎて初めてコメントしました。

Switch版処理落ちがヒドイですよね。
なので、途中でやめてしまっている次第です。

bigcurve1222さん、初めまして!コメントありがとうございます!
以前から見てくださっていたとのこと励みになります!

処理落ちすごいですよねぇ…。
一部の場所とはいえあまりにひどすぎて、
僕も何度か挫折しそうになりながらも進めていたんですが、
苦労してようやくラスボスを倒したタイミングでエラー落ちしまして、
その時はさすがに「もうクリアしなくてもいいかなぁ…」と思うレベルでした…。

アップデートで解消されてほしいですね。
色々粗いですが素材は悪くないだけに頑張ってほしいです。

こちらこそ、いつも参考にさせてもらっていますので、頑張ってください!!

The Last Faith はアップデートに期待って事で…。
今後、新しいソフトは、まよねーずさんのレビューを見て買うようにします(笑)

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