【感想・レビュー】ENDER LILIES: Quietus of the Knights(エンダーリリーズ)

こんにちは、まよねーずです。

突然ですが、この記事を読んでいるあなたに質問です。あなたはゲームの攻略本やサイトを利用する派ですか?利用しない派ですか?おそらく人によって利用の仕方は様々だと思います。

僕は以前までクリアするまで利用しない派の人間でした。「攻略なんてぬるま湯に浸からずクリアすることが重要」みたいな考えを持った意識高い系。

しかし攻略を見ないとわからない点も多く、アクションなんかは自分のプレイヤースキルに大きく左右され「攻略法はわかっても自分の操作が…」なんてことがおこりがち。

そう思ったら攻略を利用することは何も恥ずかしいことではない!

この記事を見ているあなたももしかしたら過去の僕のような人かもしれない。でも利用したって良いんです。だって攻略を見ようともゲームをクリアまで導き、エンディングはまぎれもないあなたの腕で勝ち取ったものなんだから。

そんな攻略を利用する後ろめたさを消してくれる境地に到達した話でした(開き直りとも言う)。

さて今回は美白な少女と穢れた集団が繰り広げるメトロイドヴァニア「ENDER LILIES: Quietus of the Knights(エンダーリリーズ)」です。

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ENDER LILIESについて

開発Live Wire、アドグローブ
リリースプラットフォームSteam、PS4、PS5、Switch
価格Steam:¥2,728
PS4、PS5:¥2,728
Switch:¥2,728

本作は国内のスタジオであるLive Wire、アドグローブが共同で手がけた作品です。

2021年リリース予定のメトロイドヴァニア記事でも紹介した作品で、2021年6月ついに正式リリースとなりました。

Steamでアーリーアクセス時から話題になっていたようで、その人気はホロウナイトやソルトアンドサンクチュアリの時を彷彿とさせてくれました。

正式リリースとなってからはさらに盛り上がっており、たくさんの方がプレイされているようです。メトロイドヴァニアがメジャー級に注目される…メトロイドヴァニア特化ブログをやっている身としては嬉しいですね。もっと流行って!

ちなみに僕はSwitch版を購入してプレイしました。なのでSwitch版のレビューとなります。

ストーリー、ゲーム内容はどんな感じ?

1人の少女と穢れを背負いし者達の切ない旅路

本作の舞台は「果ての国」と呼ばれる一つの国。

突如降り注いだ死の雨により人々は穢れを受けし者「穢者(けもの)」となり果て、それにより崩壊してしまいました。

そんな国の地下で1人の少女、主人公であるリリィが目覚めます。眩しいほどの白い髪を持つ「白の巫女」と呼ばれる彼女は、彼女を目覚めさせた1人の黒騎士と共にこの国からの脱出をはかります。

生きて国を脱出する旅路の中で彼女は、穢者へと変貌した者達と遭遇します。その度に彼女は彼ら、彼女らを浄化し、苦しみから解放していきます。例えその身が穢れに蝕まれていこうとも。

そしていつしか穢れによって滅びた国の歴史と自分自身の運命を知ります。すべてを知った時、白の巫女であるりりィはどんな選択をするのでしょうか。白い少女と穢れを受けし者たちの旅が始まります。

ソウルライクな雰囲気を持つヴァニア寄り

本作は仄暗い世界を冒険するメトロイドヴァニアです。世界観は暗く淀んだ雰囲気というのもありますが、もの悲しさもあり「ニーア」シリーズのような切なさを感じるつくりになっています。

ゲーム自体はいつも通りのメトロイドヴァニアで、レベルがあるヴァニア寄りとなっています。

他には強化アイテムやレリックと呼ばれる付加効果をもたらすアクセサリーといったものを獲得できます。

ソウルライクな雰囲気を持っていることもあり、バトルは高難度。油断するとすぐやられてしまいます。そのため敵の攻撃はしっかりと避けたりパリィしたりすることが重要になります。

ちなみにバトルは武器ではなく、浄化した戦士達を繰り出して戦います。こちらの詳細は後述します。

マップはそこまで広くありませんが、エリア一つ一つが広いため冒険のしがいがあります。また、セーブポイントが多く、セーブポイントからファストトラベルで各セーブポイントに移動できるため、とてもプレイしやすいです。

良かった点

攻撃スキルや探索スキルとなる豊富な戦士たち

ここで紹介する戦士たちは、本作の世界観やシステムに直結する特徴的な要素になっています。

戦士たちは仲間になるまではエリアの中ボスやボスとしてリリィに襲いかかってきます。そしてボスを倒すと浄化が始まり、戦士達のスキルを獲得できます。

中ボスクラスでは攻撃スキルを、ボスでは攻撃スキルの他に二段ジャンプや空中ダッシュといった探索に必要なスキルを獲得できます。

攻撃スキルはスキルスロットにセットして使用します。スキルテーブルが2つで各テーブル3つまでセット可能なため、最大6つまで使用する事ができます。

攻撃タイプも武器での近距離タイプや、魔法や弓などの遠距離タイプ、リリィに連れ添って敵を攻撃してくれるサポートタイプなど、かなりバリエーションが豊富です。さらにゲージをためることで必殺攻撃も繰り出すことができます。

また、マップ内で獲得できる残滓と呼ばれるアイテムでスキルを強化する事が可能です。かなりの数がいるので何を使うか迷いますが、自分好みにスキルをセット、強化できるのは良かったです。

物悲しい世界観で紡がれるグッとくる物語とBGM

月並みなコメントですが世界観や物語がグッときます。

国を放浪するリリィの前には穢れに蝕まれた者たちが立ち塞がります。彼ら彼女らは元々はリリィのような「白き巫女」を守る守り人だったり、村に住む住民だったりと様々。

最後の最後まで自身の大切な人を守ったり、国を救おうと奔走した挙句、穢者と成り果ててしまった者たち。中には穢者になった後も大切なものや場所を守り続ける者たちも。

ボスを倒した後の浄化シーンでは、そんな穢者に変わるまでの独白が断片的に語られるのですが、それがとても胸を締め付けます。

そんなリリィも穢れを浄化できる白き巫女の力で穢者達を救っていくのですが、穢れを自身に移す事が浄化となるため、彼女の身体は穢れに蝕まれていきます。

ゲーム中でも最初は驚きの白さだったリリィの身体が、終盤になると髪が黒くなり、謎の触手が生えたりと蝕まれていくため、何とも言えない気持ちになります。それを影で支える黒き騎士も…。

音楽も『攻殻機動隊』や『ゴブリンスレイヤー』のオープニングテーマなどで知られる音楽集団Miliが手掛けており、世界観にマッチした悲しくも心に響く音楽でゲームをさらに盛り上げてくれます。

そんな彼女たちの旅はとにかく胸を締め付けられる切ない物語。ぜひラストは幸せになって欲しいと思ってしまいます。

ちなみにエンディングは3パターンありますが、ぜひすべて見て欲しいです。真エンドの条件はなかなかハードですが、十分に見る価値があります(ちなみに僕は全エンディングを見ました)。

果たして彼女たちの運命はどうなるのでしょうか?ぜひあなた自身の目で結末を見てみてください。

気になった点

敵から受けるダメージが大きい上に無敵時間がない

本作を高難度たらしめる要因だと思う点。敵から受けるダメージが大きいという点はかなりキツかったです。

攻撃力はステータスとして存在するものの、防御力は存在しないこともあり、先へ進むごとに敵から受けるダメージが増え、終盤では2回攻撃を食らうと死亡してしまうレベルです。

さらにダメージ後に無敵時間がないため、攻撃を連続で受けてしまうことがあります。ただでさえダメージ量が多いゲームなので無敵時間がないのは厳しかったです。

防御力をアップさせるレリックもあるのですが、それを装備しても食らうダメージが大きいため、せめて少しでも無敵時間が欲しかったです。

強化アイテムの場所がわかりにくい

体力やレリックのスロット上限はアイテムを拾って上げていく形です(レベルは攻撃力だけ)。

重要なアイテムだからこそ、様々な場所でキラキラしながら浮いているんだろうと思いきや、ツボやハコなどの破壊できるオブジェクトの中にあったり道端に落ちていたりと、道を歩いていたら拾ったレベルの扱いです。

そのせいかどこにあるかまったくわかりません。獲得しないと体力やスロットがアップしないため重要なアイテムな訳だから、もう少しわかりやすい配置にして欲しかったです。

まとめ

ここが良かった
  • 攻撃スキルや探索スキルとなる豊富な戦士たち
  • 物悲しい世界観で紡がれるグッとくる物語とBGM
ここが気になった
  • 敵から受けるダメージが大きい上に無敵時間がない
  • 強化アイテムの場所がわかりにくい

プレイしていると何とも言えない物悲しさや切なさがやってくる手ごたえのあるヴァニア寄りなメトロイドヴァニアです。

ニーアシリーズやダクソシリーズが好きな方、ソルトアンドサンクチュアリやホロウナイト などのメトロイドヴァニアが好きな方にはかなりオススメなので、ぜひプレイしてみてください。

という訳で今回はこの辺で。
また次回!

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