【感想・レビュー】Ghost Song(ゴーストソング)

こんにちは、まよねーずです!

突然ですが、最近海外メトロイドヴァニア作品の日本語ローカライズや、家庭用機での日本語版リリースが増えてきたように感じます。

基本Steamからのリリースが多いのですが、当初は日本語のなかった作品も、リリースが近づくと日本語対応を発表したり、遅れて家庭用機に日本語版をリリースするという発表が多いです。

以前おもしろそうなメトロイドヴァニアほど、日本語対応がないと嘆いていた僕としては嬉しい限り。そもそもメトロイドヴァニア、というか探索型横スクロールアクション(RPG)の二代巨頭はメイドインジャパンですからね。

日本語は難しいため翻訳がかなり厄介だと聞きますが、ぜひ日本語対応を視野に入れてもらえたら、ここにいる1人は買いますので、なんとかお願いします!

という訳で今回はずっと待っていたソウルライク系メトロイドヴァニア「Ghost Song(ゴーストソング)」です。ついにリリースされたよ!

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Ghost Song(ゴーストソング)について

開発元Old Moon(Matt White)
リリースプラットフォームSteam、PS5、PS4、Switch、Xbox Series X/S、Xbox one
価格Steam:¥1,980
PS5、PS4:¥1,980
Switch:¥1,980
Xbox Series X/S、Xbox one:¥2,000

本作はアメリカ在住のMatt White氏の個人スタジオOld Moonが手掛けた作品です。

2013年にKickstarterにてキャンペーンを実施し見事成功。開発資金を集めリリースに向けて動いていましたが、ゲームの大半を完成させたところで技術的問題に直面してしまいます。

その後、ゲームエンジンを変更して開発を再始動しました。9年という長い年月を経て、2022年11月4日(Steam版は11月3日)にリリースを果たしました。

当初は日本語や家庭用機でのリリースについて言及されていなかったのですが、日本語対応や国内家庭用機でのリリースもあったためかなり嬉しかったです。

2013年のKickstarterの頃から注目しており、ぜひ日本語対応ありでリリースして欲しいと思っていた作品だったので、Switch版を購入してプレイしました。

ストーリー、ゲーム内容はどんな感じ?

未知の惑星をさまよう1人?の物語

舞台は広大な宇宙に浮かぶ惑星ロリアン。いつの頃からかわかりませんが、主人公であるデッドスーツはこの惑星で長い長い眠りについていました。

しかし、突如長い眠りから目覚めます。なぜ自分はこんな場所にいるのか、いつから眠りについていたのか、そもそも自分は一体何者なのか、それすら分からず惑星をさまよいます。

惑星ロリアンは様々な凶暴な原生生物や、人のような姿をしたクリーチャーが跋扈する危険地帯でしたたが、自身の武装がしっかり整備されていたため難なく進むことができました。

しばらく惑星を探索しながら進むと一人の人間と出会います。彼の名はローパー、どうやら乗っていた宇宙船がこの惑星に不時着したようです。

仲間たちと共に宇宙船の近くにキャンプをはり、宇宙船を直すためにパーツを探している模様。デッドスーツはそんな彼らにパーツ探しの協力を申し出ます。

宇宙船のコアであるギャンブラーから、パーツの場所を送ってもらったデッドスーツは、パーツを求め惑星を探索していきます。

デッドスーツは無事パーツを集めることができるのでしょうか。また、自分はスーツを着た人間なのか、それとも…。そんな自身の真相を知ることはできるのでしょうか。

ソウルヴァニアではなくメトロイドソウル

本作はソウルライク系メトロイドヴァニアのため、装備やレベルのあるヴァニア寄りです。

しかし、全体的なつくりはメトロイドをインスパイアしているため、巷でよく聞く「ソウルヴァニア」よりは「メトロイドソウル」という言葉がよく似合う作品です。メトロイドインスパイアなのにソウルライク、アツいですね!

そんな本作のゲーム内容は、まさにメトロイドとソウルライクを足したもの。惑星ロリアンを探索し、強化アイテムやアクションスキルを獲得しながら船のパーツを集めていきます。

敵とのバトルではメトロイドのように8方向に発射可能なメインウェポンや、エネルギーを消費することで使用可能なサブウエポン、そしてメトロイドにはない近接武器を駆使して戦います。

メインウェポンは使いすぎるとオーバーヒートを起こしてしまいショットの発射速度や威力が激減してしまいます。しかし熱により近接攻撃の威力が上がるため、ショットと近接武器をうまく切り替えて戦うことが重要です。

また、ソウルライクおなじみのレベルアップ要素やチャージ式の回復アイテム、死亡時経験値ロストなどももちろんあります。

さらにダークソウル2にあった「死亡すると徐々に体力の最大値が下がる」要素なんかもあり、緊張感のある探索が楽しめます。

良かった点

「ソウルヴァニア」ではなく「メトロイドソウル」としてのゲームプレイ

これはあくまでも僕個人がそう思ったに過ぎないんですが、この違いを感じ取れる作品になっていたのは良かったです。

ソウルライク系メトロイドヴァニアというとレベルや装備があるため、元々そういったものを完備していた、かつファンタジーな世界観も相まってヴァニアとの親和性が高い作品ばかりでした。

僕自身も「そういうものなんだ」と思っていたところあったんですが、本作はその考えを見事に壊してくれました。ソウルライクの中にとてもメトロイドっぽさを感じることができたんです。

現地で調達したものを強化することなく、その性能のまま使用するのはとてもメトロイドらしく、さらにメインウェポンは8方向に発射可能なショット。さらに種類豊富なサブウエポン、中にはメトロイドのようにゲーム進行に必要なサブウエポンもあります。

世界観もメトロイドをインスパイアしたような惑星を舞台にしており、性別や種族のわからないデッドスーツの声は女性っぽく、サムスをイメージしたのかなと思わせてくれます。

今までメトロイドインスパイアの作品はたくさんプレイし、ソウルヴァニアもたくさんプレイしてきました。ただメトロイドとソウルライク要素は合わせた作品はなかったためより衝撃的でした。

一つ一つは些細なものですが、そんなメトロイド要素の中にソウルライクな要素を合わせた、まさにこれは「メトロイドソウル」だと感じられてとても良かったです。

豊富な各種装備品

メトロイドインスパイアの作品のため武器や防具という意味での「装備」ではないんですが(でも武器はあります)、本作はサブウエポンや近接武器、キャラクターに付加効果をもたらすモジュールと呼ばれる装備品など様々なものがあります。

サブウエポンは攻撃力の高いショットや独特の攻撃方法のショットなど、メインウェポンとは違った遠距離武器になっています。中には道を塞ぐ硬い壁を破壊するという、ゲーム進行に必要なものもあります。

近接武器も様々なものがあります。ゲーム開始時は砲塔になっている腕を振って攻撃するのですが、ゲームが進むと槍や大剣などの武器を獲得します。ブーメランのように投げる車輪のような武器や、威力の高い大きなパンチグローブのような武器もあります。

もちろんショットがオーバーヒートした後であれば、どの武器も同じように熱を発し攻撃力が上がります。敵に触れるとダメージを受けたり、攻撃しても怯まない敵ばかりなので逆にダメージを受けてしまうこともありますが、ショット系ウエポンよりも高い攻撃力を持っているため、ここぞという時は重宝します。

モジュールはホロウナイトラビリビ(他にもあるよ!)をプレイした方なら馴染みがあるのですが、様々な付加効果をもたらしてくれる装備品です。攻撃力や防御力アップはもちろんショットのオーバーヒートを遅くしてくれたりメインウエポンの発射距離をアップしてくれたりと様々な効果を付与させることができます。

コスト上限を超えての装備はできませんが、レベルアップするごとに上限は1ずつ増えていくため、様々なモジュールをたくさん付けられるようになります。

というように、ソウルライクやヴァニアのように防具や武器をガチャガチャと付け替える事はできませんが、各種豊富に揃っているため、自由にカスタマイズできるのは良かったです。

気になった点

全体的に動きがもっさりで操作が快適ではない

メトロイドをインスパイアして作られている本作ですが、メトロイドほどサクサク快適に操作はできず、キャラクターの動きがかなりもっさりです。

歩くのも遅く攻撃も遅めです。ジャンプも一拍遅れてのジャンプになるため、かなり早い段階でジャンプしておかないと敵の攻撃を避けることができません。ジャンプ後の軌道修正も難しいため、飛び過ぎて足場にうまく着地できないということもありました。

ゲームを進めると早く走るスキルを獲得でき、走っている状態でメトロイドのような回転ジャンプも可能なのですが、走るとスタミナゲージが徐々に減ってしまうため多用できないのは厳しかったです。もう少し動きをスムーズにしてくれたら操作していて楽しいものになったと思います。

移動やリトライ、レベルアップがかなり面倒

まずボス前にセーブポイントがなく、ボス戦で死亡するとかなり前まで戻されます。しかも道中に登場する敵が無視できない配置になっている場所も多く、いちいち倒しながら進むのが非常に面倒でした。

また、レベルアップは特定の場所にある古びたロボットで行うのですが、その場所がかなり少なかったです。セーブポイント自体は各地にあるのですが、レベルアップはそのロボットでしかできないため、いちいちそこまで行くのが面倒でした。

一応ワープが可能ですが前述した通りロボットの場所が少ない、かつロボット間でしかワープできない厄介な仕様。せめてセーブポイントでレベルアップできるようにして欲しかった。

パーツ獲得後の理不尽な難易度アップ

本作プレイで一番厄介だったのはこれです。本作のゲーム進行上様々な場所にパーツを取りに行く訳ですが、パーツ獲得後はキャンプに届けるまで上記のワープが使えなくなるため徒歩での移動必須です。

しかも行きはいなかった敵が出現するようになり難易度が上がり、こちらに向かって体当たりして爆発ダメージを与えてくる厄介な敵が大量に向かってきます。まさに「行きは良い良い、帰りは怖い」の通りゃんせ状態(行きも良くはないですけど)。

しかも途中で死亡したら獲得した場所からやり直しになるため、モチベーションをかなり下げられました。移動が面倒なのは他の作品でも体験しているのでまだ良いんですが、これはちょっと厳しい。ただただストレスでした。

まとめ

ここが良かった
  • 「ソウルヴァニア」ではなく「メトロイドソウル」としてのゲームプレイ
  • 豊富な各種装備品
ここが気になった
  • 全体的に動きがもっさりで操作が快適ではない
  • 移動やリトライ、レベルアップがかなり面倒
  • パーツ獲得後の理不尽な難易度アップ

全体的に粗が多く、メトロイドとソウルライクの噛み合わせの悪い部分もある作品でしたが、世界観やメトロイド×ソウルライクを感じさせてくれるつくりはとても良かったです。

メトロイドやソウルライクが好きな方、もちろんソウルライク系メトロイドヴァニアが好きな方は楽しめると思いますので、ぜひ一度プレイしてみてください。

という訳で今回はこの辺で。メトロイドヴァニア100本レビューまであと4本!
また次回!

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