【感想・レビュー】Worldless(ワールドレス)

こんにちは、まよねーずです!

先日「The Game Awards 2023」が開催され、様々な作品が賞に輝きましたね。なんて言いつつ僕が一番気になっているのはイベント内で発表された各新作の方なんですが…笑

年末に近づいてきたからなのか、今年最後の大盤振る舞いともいわんばかりに様々な企業が大作を発表しましたね。モンハンや聖剣伝説、小島監督の尖った新作など気になる作品が色々ありました。

また、OriシリーズのMoon StudiosがOriとはまたガラッと変わった新作を発表したり、キツネゼルダライクで人気のTUNIC開発元の新作など、インディー界隈でも様々な新作の発表がありうれしい限り。

やっぱり新作発表はワクワクしますね。それがシリーズものではなく完全新作だったりするとかなりワクワクします。今からかなり待ち遠しいですね。とりあえず、直近リリースされる作品を楽しみつつ、続報を待ちたいと思います。

さて今回は、ターン制バトルが特徴のメトロイドヴァニア「Worldless(ワールドレス)」です。

Sponsored Link

作品について

開発元Noname Studios
リリースプラットフォームSteam、PS4、PS5、Switch、Xbox One、Xbox Series X|S
価格Steam:¥2,420
PS4、PS5:¥2,420
Switch:¥2,420
Xbox One、Xbox Series X|S:¥2,420

本作はスペインはバルセロナに拠点を置くNoname Studiosが手掛けた作品です。メトロイドヴァニアには珍しいターン制のバトルが楽しめるという作品でリリース前から気になっていました。

本作を僕が知ったのは1か月くらい前の10月だったのですが、開発自体は去年から続いていたようで、当初から日本ローカライズや家庭用機版でのリリースが予定されていた模様です。

それから1か月後の11月20日に本作はリリースされました。事前情報があまりに少なかったのもありどうしようかと考えていたのですが、ターン制のバトルというのが気になり、Switch版を購入してプレイしました。

ストーリー、ゲーム内容はどんな感じ?

まだ生まれて間もない「世界」で起きた対極の存在同士が繰り広げる戦い

本作のストーリーは非常に難解なため、わかる範囲かつ僕の解釈を織り交ぜてお伝えします。そのため解釈が間違っている可能性もありますので、その点はご了承ください。

本作の舞台はまだ何の定義も示されていない生まれたばかりの宇宙のような世界。そこでは存在そのものが対極に位置し、互いに相容れぬ二つの存在(本ブログでは青の存在と赤の存在という名称を使用します)が、対立を繰り返していました。

感情すらなくなぜ争っているかすらわからないであろう二つの存在は、ただただ無機質に戦いを繰り広げていました。しかし、戦いの最中突如「何か」が起こります。二つの存在が近づくと、突如まばゆい緑の光を発したのです。

一体それが何なのかお互いにわかる訳もなく、ただ今までにない異質な「何か」を感じ取ったのか赤の存在はその場を去り、青の存在は「何か」の影響かその場で意識を失います。

不思議な空間で意識を取り戻した青の存在は謎の存在と邂逅します。しかしそれが何なのかはわかりません。謎の存在は「何故彼らはお前に目を向けたのだ」そう言い残し消えてしまいます。

自身に何が起きたのか全く理解していない、理解という言葉すら知らないであろう青の存在は、あの時二つの存在を包んだ緑の光は何だったのか、そんな疑問すら持たずただただ世界を彷徨います。この先に「何か」が待ち受けていることを知らずに。

二つの存在を切り替えて操作するターン制メトロイドヴァニア

本作は不思議な宇宙空間?を同じく不思議な青の存在、赤の存在(以降は青と赤と表記)を操作して巡っていくメトロイドヴァニアです。RPG要素はかなり薄いため、メトロイド寄りとしています。

見た目は非常に独特で、色分けされた不思議な空間を棒人間のような見た目をしたキャラクター達が巡っていきます。これだけ聞くと雑な感じに聞こえるかもですが、雑な印象はありません。

ゲーム内容は前述した通りなのですが、まず青を操作してある程度進むと、赤が仲間になりキャラクターの切り替えが可能になります。

ちなみに青はダッシュができたり、赤は二段ジャンプができたりと、キャラクターによって獲得する探索スキルが違うため、基本お互いを切り替えて進んでいくことになります。

本作の特徴的な点はバトルがターン制であることだと思います。敵とのバトルはランダムやシンボルエンカウントではなく、特定のポイントでのみ発生します。

敵とのバトルの詳しい詳細は良かった点で話しますが、本作は敵に攻撃を与えることで右下に表示されたゲージを溜めることでき、一定量溜めると敵を吸収できます。吸収は制限時間内に表示されたボタンを順番に押していきます。

ゲージの量が少ないと押すボタンが隠れていますが、溜めた量によって答えが表示されるようになります。また、いっぱいまでゲージを溜めるとボタンを押すことなく100%吸収できます。

成功するとスキル習得に必要な青と赤の宝石のようなものを獲得することができ、それを使用することで各キャラクターのスキルツリーよりスキルを習得することができます。ちなみに敵とのバトル以外でも宝石を獲得することができます。

良かった点

攻防の駆け引きが楽しめるターン制バトル

本作の良かった点としてはやっぱりまずはこれかと思います。メトロイドヴァニアには珍しくターン制バトルが展開される本作は、ターンごとに攻防の駆け引きが楽しめるものになっています。

敵が出現するとまずはこちらからの攻撃です。攻撃は物理攻撃と魔法攻撃の2種類があり、割り当てられたボタンを押すことで攻撃を行います。

こちらの攻撃が終わると敵のターン。敵も物理攻撃と魔法攻撃を使ってくるので、バリアを張って攻撃を防ぎます。何度も攻撃を食らうとバリアが破壊されてしまいますが、敵の攻撃にタイミングを合わせてガードするとジャストガードとなり、バリアを破壊されずに済みます。

また、敵に攻撃を与えたり敵の攻撃を防御したりすると武器や防具が光ります。光っているときに必殺技ボタンを押すと、武器の場合は攻撃時に必殺技を放ち、防御時は強力なカウンターをお見舞いすることができます。しかもカウンター後はこちらが攻撃できるようになるため超便利。

こういった攻防の駆け引きが楽しく、敵のバリアに合わせてどちらを狙うか、敵がどちらの攻撃を撃ってくるかなど考えながら、直感的に操作できるのが楽しかったです。

ちなみに敵は何度も戦うことが可能ですが、前述した吸収を行ってしまうと戦えなくなります。吸収はなかなか一筋縄ではいきませんが、うまくいくと達成感があるので、強化のためにもぜひチャレンジしてみてください。

探索でもバトルでも便利!ありそうでなかったキャラ切り替え

本作は青の存在と赤の存在を操作して進めていくわけですが、探索時やバトル時に切り替えできるのが楽しかったです。

キャラクターによってスキルが違うのは説明したと思いますが、もし届きそうで届かない足場があった時は、先に青のダッシュで足場に近づき、赤に切り替えて二段ジャンプで足場まで到着するなど、場所によってはお互いのスキルを組み合わせて進むことが重要です。

バトルでは特に切り替えが重要で、青は物理攻撃に、赤は魔法攻撃に強いため、防御時は各々切り替えて攻撃を防ぐとダメージを抑えることができます。また、青の場合は物理必殺技をカウンターでき、赤は魔法必殺技を吸収して体力回復ができます。

このように二人のキャラを切り替え進めない場所を進んだり、倒せない敵を倒したりというのは、ありそうでなかった要素なので新鮮でした。他の作品でもない訳ではないんですが、ここまで「協力して進んでいる」感はなかったので楽しかったです。

ちなみにバトルでは二人協力して放つ必殺技なんかもあったりするので、プレイした際はぜひ使ってみてください。

気になった点

敵を吸収しないとスキルを獲得できない

本作は敵を吸収すると宝石を獲得できると話しましたが、敵を率先して吸収し宝石を獲得していかないとほとんどのスキルをアンロックできません。

一応敵と戦わずともいくつかは獲得できるんですがそれは1割ほどで、残り9割は敵とバトルをしてかつ敵を吸収しないと獲得できません。

そのため敵と戦う→ゲージを一定量溜める→敵を吸収を行う必要があります。ちなみに倒してしまうとダメなので、敵を倒さないようゲージを溜めて吸収を行う必要があります。

しかし、ゲージは敵に攻撃を食らうと減少してしまうため、なかなか溜められずイライラすることもありました。もう少し獲得しやすい仕様にしてほしかったです。

一定の敵の倒し方や吸収方法がわかりづらい

本作に登場する敵の中には特定の条件を達成しないと倒したり吸収できない奴もいます。物理攻撃と魔法攻撃を決められた順番で防御する、敵の攻撃を防御した際のカウンター攻撃を当てる、といった具合です。

しかし、その条件が一切わからず、敵の行動によってプレイヤーがそれを見つけなければいけません。順番に攻撃するはまだわかりやすいですが、カウンター攻撃はスキルで習得が必要なため気づきようがありません。

そのくせ前述した強化の仕様のため、人によっては何度も同じ敵と戦うことになり非常にストレスになると思います(しかも条件付きの敵の場合は結局倒せない)。何かしらヒントが出すなどもう少し配慮が欲しかったです。

まとめ

ここが良かった
  • 攻防の駆け引きが楽しめるターン制バトル
  • 探索でもバトルでも便利!ありそうでなかったキャラ切り替え
ここが気になった
  • 敵を吸収しないとスキルを獲得できない
  • 一定の敵の倒し方や吸収方法がわかりづらい

粗い部分もありますが、いつもとは違った雰囲気で楽しめるターン制バトルが特徴のメトロイドヴァニアです。

ターン制のバトルを楽しんでみたい方、ちょっと変わったメトロイドヴァニアをプレイしてみたい方は一度プレイしてみてください。

という訳で今回はこの辺で。
また次回!

Sponsored Link