【感想・レビュー】「令和の米騒動」こと和風稲作アクションRPG『天穂のサクナヒメ(Sakuna: Of Rice and Ruin)』

こんにちは、まよねーずです!

年末も近いからなのか、最近メジャー、インディーに限らず様々な作品がリリースされていますね。

僕もメジャー作品は何本かは予約済み、インディー作品は突然のリリースに一喜一憂している感じです(インディー作品ってSwitch版だと前触れなく突然リリースされるんですよ。だから毎週水曜深夜0時はeショップ張り付きです)。

ただ買い過ぎるとどんどん罪(積み)が増えますので、皆さまはほどほどに。

という訳で今回は令和の米騒動こと『天穂のサクナヒメ(Sakuna: Of Rice and Ruin)』の紹介です。

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天穂のサクナヒメについて

開発えーでるわいす
リリスプラットフォームSteam、PS4、Switch
価格Steam:¥5,478
PS4:¥5,478
Switch:¥5,478

本作は国内の同人ゲーム制作集団えーでるわいすが手がけた作品です。

シューティングがアクションなと様々な作品を開発しており、『アスタブリード』あたりが有名かなと思います。

個人的な好みは『花咲か妖精フリージア』。森の妖精が己が拳一つで戦いを繰り広げるガチなアクションです。世の中には武闘派な妖精もいるんですねぇ。

そんなえーでるわいすが実に5年もの歳月をかけて開発してきた作品です。

稲作×アクションRPGとして発売前から噂になっており、稲作パートがガチ過ぎることから、農業関係者の方に訴えかけるという珍しい販売戦略により、今や「令和の米騒動」と呼ばれるほど話題となっています。

その影響もありなかなかパッケージ版が品薄状態で、まさに飢饉が起きている様子です。

ちなみに僕はPS4版を購入してプレイしました。

ストーリー、ゲーム内容はどんな感じ?

豊穣の駄女神が繰り広げる稲作&鬼退治な生活

物語の舞台は麓の世と呼ばれる人が住む世界とは別の場所にある神の住む世界頂の世。

そこに住む豊穣神である主人公サクナヒメは、偉大な神であった両親が築き上げてきた富や名声を乱用し贅沢三昧、自堕落な生活を送っていました。

そんなある時、頂の世に人が迷い込んできます。サクナヒメは興味本位で人と接触するのですが、それがきっかけで大惨事を起こし、サクナヒメはその責任を取るため、鬼が跋扈するヒノエ島の調査へと左遷されてしまいます。

かくして迷い込んだ人達と共にヒノエ島へと渡ったサクナヒメ。一体この先どうなるのでしょうか。

稲作×アクションRPG

本作は稲作パートとアクションパート、二つのパートに分かれて進めていきます。

アクションパートでは横スクロールのステージを敵を蹴散らしながら進んでいきます。ステージには探索度があり、各ステージ内にあるミッションをクリアすることで探索度が上がり、探索度が上がると新しいステージが解放されていきます。

主要となるエリアがステージごとにわかれており、エリア最終のステージではボスとのバトルが待ち受けています。

稲作パートは春~冬までの季節で種籾の選別から田植え収穫に至るまで、米作りに必要なすべての工程を体験することができます。

本作は敵を倒して経験値を得てレベルアップするタイプではなく、米を育てることでサクナヒメが強くなっていくため、稲作も重要な要素となっています。

良かった点

様々な技を駆使した爽快感のあるバトル

本作は群がる敵をガンガン薙ぎ払う爽快なバトルが楽しめます。通常攻撃は弱攻撃と強攻撃に分かれていて、弱攻撃はカマでの連続攻撃、強攻撃はクワでの重たい一撃を繰り出します。さすが豊穣神、武器が農具です(実際の農具は武器ではありません)。

方向キーと組み合わせることで様々な攻撃を繰り出すことも可能で、上キー+攻撃で敵を宙に浮かせることができ、弱攻撃の場合は一緒に空中に飛び浮かせた敵に連続攻撃を浴びせるなんてことも。とにかく爽快感抜群です。

さらに武技という必殺技もあり、方向キー+武技ボタンで方向ごとに割り振った様々な武技を使うことができます。敵を吹っ飛ばす武技なんかもあり、吹っ飛ばした敵を他の敵に当てて大ダメージを与えたりということもできます。これがまた爽快で吹っ飛ばした敵に当たって他の敵がバシバシ倒されていくのは何ともいえません。

また、羽衣を使った移動も可能です。方向キーと羽衣ボタンで任意の方向に羽衣を伸ばすことができ、壁や天井に掴んでその方向に自分を引き寄せたり、敵に向かって伸ばして掴んだ敵の背後に回り込んだりできます。さらに羽衣にも技があり、敵を投げとばたしたり敵を弱体化させたりといった事が可能です。

通常攻撃や武技、羽衣と様々なアクションで展開される爽快感のあるバトルは最高でした。

稲作パートが楽しい

はっきり言って本作の肝である噂の稲作パート。田おこしから始まり、田植え、収穫、精米に至るまで、本格的な米作りを体験できます。各作業を仲間に任せることもできますが、質や実りが減ってしまうため、基本自分でやった方がお得です。

色々なゲームをプレイしてきましたが、ここまで稲作を体験できるゲームは本作が初めてです。僕は昔農業が盛んな某県にいたんですが、そこで知り合いから聞いた話がそのままゲームに反映されているので衝撃でした(さすがに今は機械を使ってやってますけどね)。

ちなみにメインの作業以外にも肥料を作ってまいたり、水の量や温度の調整なんかもすべて自分で行っていきます。

稲作パートについてはとにかく語ることが多すぎて、話の収拾がつかなくなりそうなのでこの辺りにしておきます。ただ一つ言えるのは農林水産省のQ&Aページが役に立つ、時もある。かつ本作をプレイして農業に目覚めた方がいるだろうという事、それだけです。

島での生活によって主人公が成長していくストーリーが良い

爽快なアクションと本格的な稲作パートがフィーチャーされることが多い本作ですが、僕的にはストーリーもオススメしたい要素です。

序盤のサクナヒメはとにかくわがままで自分勝手、相手の事なんて一切考えない駄女神でした。しかし物語が進むごとにどんどん成長していき、大切な仲間と守るべき人々のため、大きな悪と戦います。

王道といえば王道なんですが、主人公の成長物語はやっぱり良いですよね。演出もグッとくるものが多かったのでとても良かったです。ラストダンジョンに向かう前のあるシーンは特に胸が熱くなるので、気になる方はぜひご自身の目で確かめてください。

気になった点

視点が独特なため見づらい

本作は他のゲームと違い視点が独特でした。というのも、ボス戦なんかはボスを基点に視点が動くため、画面外の敵の攻撃が見えない時があり良く被弾していました。

通常の視点であれば問題ないんですが、なぜボスを基点にしたのかは謎です。慣れればなんてことないのかもしれませんが、ちょっと違和感でした。

レベルアップは稲作のみ

アクションRPGではあるものの敵を倒しても経験値は獲得できず、稲作パートを繰り返すことでレベルアップしていくタイプのゲームです。そのため強制的に稲作をしなければいけないという状態になります。

前述した通り稲作パートはやらなければいけないことも多く、意外と時間もかかるためアクションを楽しみたいプレイヤーにとっては、稲作パートが苦痛になってしまうこともありそうだなと思いました。

あくまでも稲作とアクションどちらも楽しめる方向けのゲームだと思います。

探索度を上げないと先に進めない

本作は先に進むために各ステージにあるミッションをこなし、探索度を上げていく必要があります。普通にクリアするだけでは上げることができず、各ステージにあるミッションをクリアすることで探索度が上がっていきます。

このミッション「あるスキルを発動してクリア」「120秒以内にステージの端まで到達する」など意外に面倒なものばかり。

「敵を40体倒せ」といった比較的簡単なミッションも多いのですが、できればミッションはプラスアルファの要素にして、普通に進めるようにしてほしかったです。なかなか先に進めずモヤモヤしました。

まとめ

ここが良かった
  • 様々な技を駆使した爽快感のあるバトル
  • 稲作パートが楽しい
  • 島での生活によって主人公が成長していくストーリー
ここが気になった
  • 視点が独特なため見づらい
  • レベルアップは稲作のみ
  • 探索度を上げないと先に進めない

という訳で令和の米騒動ゲームの紹介でした。稲作パートを面倒だと思わなければ間違いなくおもしろいアクションRPGです。

稲作パートも最初は面倒ですが、手塩に掛けて育てた米が完成したときは感動します。田植えや田おこしあたりは自分で操作してできるため退屈することもありませんでした。

稲作を体験してみたい方、ちょっと変わったゲームがプレイしたい方にはオススメなので(もちろんそうでない方も)、気になった方はぜひプレイしてみてください。

今パッケージ版は手に入れるのが難しいそうなので、購入される方はぜひダウンロード版もご検討ください。

という訳で今回はこの辺で。
また次回!

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