こんにちは、まよねーずです!
以前アクトレイザールネサンスがリリースされた頃、Twitterで天地創造を復活させようと活動されている方のツイートを見つけました。
この活動かなり本格的にやられているようで、キャラクターデザインをした藤原カムイ氏や、小説版天地創造を執筆された久美沙織氏も応援されているようです。
天地創造が人生No.1のゲームなので僕もささやかながら応援させていただきました。
こういった活動は本当に好きでないとできませんよね。愛があるからこそだと思います。
まずはアーカイブに追加を目指しているそうなので、陰ながらその動向を見守りたいと思います。
さて今回はハートウォーミングな物語が魅力のゼルダライク作品「アリエッタ オブ スピリッツ (Arietta of Spirits)」です。
Table of Contents
アリエッタオブスピリッツについて
開発 | Third Spirit Games |
リリースプラットフォーム | Steam、PS4、Switch |
価格 | Steam:¥1,520 PS4:¥1,800 Switch:¥1,800 |
本作はフィンランドのスタジオThird Spirit Gamesが手がけた作品です。
3名の開発者からなる小さなスタジオで制作された本作は、ゼルダの伝説やICOに影響を受けたアクションアドベンチャーで、ストーリーに重きを置いた作品として先日リリースされました。
当初Steamで発表された時はまだ日本語対応の有無がわからなかったのですが、レイニーフロッグをパブリッシャーとして、日本語対応で家庭用機にもリリースされました。
僕はSwitch版を購入してプレイしたため、今回はSwitch版でのレビューとなります。
ストーリー、ゲーム内容はどんな感じ?
1人の少女と一つのスピリットが織りなす魂の物語
本作は主人公の少女アリエッタが、両親と共に1年前に亡くなった祖母の家を訪れる所から物語が始まります。
祖母の家に到着した日の夜、アリエッタは暗い森の中で目を覚まします。これが夢なのか現実なのかわからず彷徨っていると、身体が透き通り宙をただよう不思議な生き物に襲われます。
もうダメかと思われたその時、不思議な青い光の弾により救われます。気がつくと小屋の中でした。そんな彼女の目の前に宙を漂う動物のような姿をした青い生き物が現れます。
アルコという名のその生き物は、スピリットガイドと呼ばれるものらしく、魂を導く存在だと言います。
そこから、この世界とは違う幽界という場所の存在や、スピリットガイドと繋がりを持ち、現実世界と幽界に干渉できるバウンドと呼ばれる者の話をします。
さらにアルコはアリエッタのことを「バウンドになれる素質のある人間」として以前から知っていたようです。そして「キミの助けを必要としている人がいる」と。
いきなりの話で戸惑いながらも、アリエッタは助けを必要としている人が待つという桟橋へと向かいます。そして彼女の前に現れたのは…。
ここからアリエッタの、バウンドとして魂を導いていく冒険と、幽界を脅かす悪霊ローマーとの戦いの物語が始まります。
ストーリーに重点を置いたアクションアドベンチャー
本作はゼルダの伝説に影響を受けた、2Dグラフィックと見下ろし視点で展開される昔懐かしいアクションアドベンチャーです。
ゲーム内容はICOにも影響を受けているため、とてもシンプルな内容で展開されていきます。
操作に関しても、基本攻撃ボタンと魔力ポイントを消費してバリアを作るガードボタン、敵の攻撃をかわす回避ボタンくらいで、複雑な操作は一切ありません。
全体的に見ても難しい所やわかりづらい所がないというくらい、何ともシンプルな設計です。
こういった見た目の作品だと、やはりゼルダのようなダンジョンあり謎解きありといった、少し頭を使うアクションアドベンチャーをイメージする方も多いと思います。
しかし、本作はそういったものがあまりなく、シンプルに物語を楽しむアクションアドベンチャーと作られています。てか、シンプルって言葉使いすぎですね(笑)
とはいえ強化要素が一切ないわけではありません。ボスを倒すと敵のコアを獲得できます。コアには上限があり、一部敵を倒すと落とす宝石を一定量吸収させることで体力のハートを一つ増やすことができます。
他にもアイテム収集をすることで魔力ポイントを増やすことができたりと、キャラクター強化も兼ねたちょっとしたやり込み要素もあったりします。
良かった点
表現豊かな2Dドットグラフィック
全体的にシンプルなつくりの本作ですが、ドットグラフィックはかなり丁寧に作られています。キャラクターの動きもかなり丁寧で、色々なシーンでたくさん動いてくれます。
中でも僕が印象的だったのはキャラクターの表情。泣いたり怒ったり笑ったりと、主人公アリエッタをはじめとするキャラクター達が色々な表情を見せてくれます。
個人的にはアリエッタのパパはとても良いキャラクターだと思ってます。彼も色んな表情を見せてくれ、このイベントはシンプルなやり取りではありますが好きです。
そんな昔ながらの懐かしいグラフィックを表現しながらも、昨今のリアルな3Dゲームにも引けを取らない丁寧な表情の変化がプレイしていてすごく目に残りました。
誰でもクリア可能な優しい難易度
昨今「ダークソウル」シリーズのような「死にゲー」の流行や、海外ゲームが主流になっていることもあり、難易度の高いゲームが増えてきています。
そのため「プレイしたいけど難しくてできない」とか「何度も死んでしまうからストレスが溜まる」といったことがよく起こりがちで、本当にそのゲームが好きでないとなかなかクリアまでは到達できないことも多いんじゃないかと思います。
そんなゲームが多い中、本作は難易度設定もありながら通常の難易度でも難しさはなく、誰でもクリアできる難易度に仕上がっています。
物語に重点を置いていることもあり、最後までプレイして物語を楽しんでほしくて、難易度を優しいものにしているんじゃないかと思えてくるほどです。
「難易度が優しいとやり応えがない」という声も聞こえてきそうですが、こういった万人受けの優しい難易度のゲームにしたのは個人的には良かったと思います。
心が温まる優しい物語
そして本作が一番重点を置いている物語部分。アリエッタはアルコと出会い、様々な魂と巡り会っていくことで彼女自身も成長していきます。
時には辛い場面に遭遇する事もありますが、それでも彼女はバウンドとしての役目を果たすため、小さな体で一生懸命に頑張ります。そしてアルコもアリエッタを支えてくれます。
二人の頑張りは見ていて心が温かくなってきます。ゲームのボリュームの都合もあり決して大きな冒険ではないけれど、まだ13歳の少女の体験としてはかなり大きなことなんじゃないでしょうか。
そんな心温まる小さな物語、プレイしてとても心がほっこりできたように思います。
気になった点
プレイ時間が短いため全体的に物足りない
本作はとてもシンプルなつくりのため、プレイ時間もかなり短いです。5、6時間あればクリアしてしまえるボリュームのため、ゲーム内容的に物足りなさを感じました。
物語もせっかく心温まる雰囲気を持った内容なのに、ボリュームのせいかメインキャラクターばかりの掛け合いが多くなり、せっかくの世界観を発揮できていないように感じました。
もう少し登場キャラクターの物語を深堀したりして、もっと世界観を広げていくともっといい物語になるんじゃないかなと思います。
遊べる要素が少ない
物語に重点を置いた作品だからこそ仕方ない部分なのかもしれないのですが、ゲームとしてはとてもシンプルなため、あまり遊べる要素がありませんでした。
ゼルダのように謎解きがあるわけでもなく、様々なアイテムを使ってダンジョンを進んでいくといった要素はほとんどありません。やりこみ要素もサクッとこなせてしまえるボリュームでした。
アイテムを増やしたり、アクションのボリュームを増やしたりといった、ゲームとして遊べる要素がもう少しあれば良かったなと思いました。
まとめ
- 表現豊かな2Dドットグラフィック
- 誰でもクリア可能な優しい難易度
- 心が温まる優しい物語
- プレイ時間が短いため全体的に物足りない
- 遊べる要素が少ない
プレイ時間は短いですが、心がほっこりする小さな物語が展開するアクションアドベンチャーです。
ゼルダのような2Dグラフィックのアクションアドベンチャーが好きな方、難しいゲームが苦手な方はぜひプレイしてみてもらえればと思います。
そして高難易度のゲームばかりプレイしている方も、たまには本作のような優しいゲームをプレイしてみるのも良いんじゃないでしょうか。とても癒されますよ。
という訳で今回はこの辺で。
また次回!