【感想・レビュー】Chronicles of the Wolf(クロニクルズ・オブ・ザー・ウルフ)

こんにちは、まよねーずです!

PCを新調してからというもの、Steamでタイトルを購入することが増えた訳ですが、それもあってどのタイトルをどのプラットフォームで購入するか迷うことが増えました。

ぶっちゃけ現世代機はPS、Switch、Xboxすべて持っていないので、PS4やSwitchなどの旧世代機がいまだに現役だったりします。

なのですが、PCは現世代機レベルのため、PS5やSwitch2、Xbox series x|sでリリースされているタイトルがプレイ可能です。なんなら旧世代機のタイトルなんかはヌルヌル動くため、Steam版があるならそっちで購入した方が…でもやっぱゲーム機でプレイしたいよなぁ…ぐぬぬ…!

そんなこんなで非常に悩ましい状況です。だからつい機種ごとの比較動画とか見ちゃいます。まあ最終的には自分の好みになるんですけどね。

さて今回は、メトロイドヴァニアといえば悪魔城ドラキュラ(キャッスルヴァニア)、そんなドラキュラをこれでもかとオマージュしたヴァニアライクな探索アクションRPG「Chronicles of the Wolf(クロニクルズ・オブ・ザー・ウルフ)」です。

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作品について

開発元Migami Games
対応プラットフォームSteam、PS4、PS5、Switch、Xbox One、Xbox Series X|S
リリース価格Steam:¥3,850
PS4・5:¥3,850
Switch:¥3,800
Xbox One・Series X|S:¥3,800

本作はMigami Gamesが手掛けた作品です。18世紀のフランス・ジェヴォーダン地方で起こったという「ジェヴォーダンの獣」事件を題材にしたメトロイドヴァニア作品です。

本作を手掛けるMigami Gamesは、かなり前から様々な作品をオマージュしたファンメイド作品を多く手掛けるスタジオで、もちろん悪魔城のファンメイド作品も制作しており、そのどれも非常にクオリティの高い作品ばかりでした(Castlevania:The Lecarde Chroniclesは1と2どちらも名作です)。

そんなスタジオが手掛けた悪魔城オマージュ、Steamで商品ページを見つけてからずっと楽しみにしていた作品です。ついに2025年6月に各種プラットフォームでリリースされ、しかも今回は日本語対応済み。最高です。

「ジェヴォーダンの獣」事件は、1764年から1767年にかけマルジュリドという山地周辺に現れた「姿形は狼に似ているが、狼とは違う別の生物」によって、農作業中だった当時14歳の少女を皮切りに、60人から100人の人間を殺害されたとされる事件です。

上記にも記載のある通り、この獣は曖昧な存在として扱われており、いまだにその生物正体はわかっていません。そのためUMAだった説、実は人間の仕業だった説、当時は珍しいハイエナ説など、様々な憶測が飛びかっています。

本作ではその中の一説である「狼男」説をベースにしているようです。狼男と言えばファンタジーやゴシックホラーにはお決まりの怪物なので、悪魔城オマージュ作品との相性はバッチリ。そんな本作のSwitch版を購入してプレイしてみました。

野獣の脅威から人々を、そして世界を救え

本作の舞台は1767年のフランス・ジェヴォーダン地区。そこは「野獣」と呼ばれる恐ろしい怪物の脅威に晒されていました。

そんな闇に潜むもの達から何百年もの間人々を守ってきたローズクロス教団は、野獣を止めるためローズクロス騎士団をジェヴォーダン地方に派遣します。本作の主人公、騎士団の見習いであるマテオ・ロンバルドも騎士団の一員としてジェヴォーダン地方へと赴きます。

ジェヴォーダン地方に到着し野獣の生息する森の奥深くへと入っていく騎士団でしたが、野獣の襲撃によりマテオを残し全滅してしまいます。

1人の女性に助けられたマテオは彼女の待つ東の空地へと向かいます。道中、野獣の力によって出現した怪物や生ける屍(かつては仲間だった者たちも…)を退けながら先へ進みます。

途中野獣の襲撃も受けますが、運よく地下墓地に逃げ込むことができ、マテオは地下墓地を通って地上へと向かいます。

地下墓地の奥で大きな骸骨に襲われるも何とか倒すことに成功したマテオでしたが、地下墓地を抜けた先で力尽き倒れてしまいます。薄れゆく意識の中、先ほど出会った女性が彼を馬に乗せ運んでくれるのが見えました。

マテオはどこかの村の宿屋で目を覚まします。あの恐ろしい野獣によってローズクロス騎士団は自分を残して全滅。あの夜に体験した恐怖がマテオの身体を支配します。

しかし死んでいった仲間たちのためにも目的を果たさねばなりません。彼はベッドから起き上がると、野獣を倒すため村で情報を集めます。果たしてマテオは野獣を倒すことができるのでしょうか。

ドラキュラシリーズをオマージュしたヴァニアライク作品

本作はあのメトロイドヴァニア二柱の一つである悪魔城ドラキュラシリーズをこれでもかとオマージュしたヴァニアライクなメトロイドヴァニアです。一瞬ドラキュラシリーズの最新作かと間違えるレベル。

主人公マテオを操作して野獣を倒すため各地を旅していく探索型アクションRPGで、一見すると「悪魔城ドラキュラⅡ 呪いの封印」に似た雰囲気を感じます。

ゲーム自体は各地を探索しながらアイテムやスキルを獲得して探索範囲を広げていくオーソドックスなメトロイドヴァニアです。ドラキュラⅡに似ていることもあり、本作には時間の概念があり、朝→昼→夕方→夜と景色が変わっていきます。

そのため、街や村では時間によって話しかけられるNPCが変化したり、時間によって発生するイベントもあります。探索エリアでは出現する敵が変化します。もちろん夜の方が強力な敵が出現することも…ソシテセンリツノヨルガオトズレタ…。

また、雰囲気はドラキュラⅡのようではありますが、ステータス画面や装備などは月下の夜想曲以降の探索型ドラキュラを踏襲しています。

武器もナイフ、レイピアといったスピード系やバランスの良い片手剣、両手剣やハンマー、斧などのパワー系、ライフルなどの遠距離武器など、様々なものが用意されています。

また、本作ではお約束の各種サブウェポンや、溜めの長さによって段階が変化する必殺技が用意されています。必殺技はサブウェポンのコストを消費して放つため本家でいうアイテムクラッシュですが、全サブウェポン共通なのが残念なところです。

また、攻撃力強化や体力回復といった様々な効果をもたらしてくれるゴースト召喚(野獣に殺害された人たちが力を貸してくれるという設定です)など、様々な要素があります。

意外な展開が待つストーリー進行が魅力的

本作はメトロイドヴァニアお約束のマルチエンディングを採用しており、ストーリー進行やその時の状況によりエンディングが変化します。

本作をプレイした際、特に詰まることなく進めることができ、あっという間に物語の山場に辿り着いたため、ボリュームの少ない作品なんだと思いました。

しかしそれは僕の間違いでした。そこではまさかの展開が待っていました。ネタバレになるため多くは語れませんが、「ドラキュラ月下で逆さ城が出てきた時」と同じ衝撃がありました。

それにより本作がリスペクトしていたのはドラキュラⅡだけではないことに気づくと思います。「ああ、これは本当に悪魔城ドラキュラオマージュなんだ」と。

悪魔城シリーズのいいトコ取りな流れは個人的には大満足です。最初からおもしろい作品ではありますがそこからが非常におもしろくなってきたと感じました。

まあこの展開自体わかる人にはわかるかもしれませんけどね。大げさではありますが、個人的には良い流れだったと思います。

即死イベントが多すぎる

ストーリーを進めていくとまれに即死イベントが発生します。この即死イベント、1カ所だけではなく様々な箇所に設置されており非常に厄介。

本作はソウルライクではないため、死亡したら最後にセーブした地点(データ)からやり直しになります。セーブ後色々な場所を探索し新しいエリアに到達した矢先に即死イベントが発生すると、完全に萎えます。

これからプレイする方は怪しい部屋や通路に進む前や、怪しいエフェクトが発生しているものに触れる前は必ずセーブしておくことをお勧めします。

まとめ

ここが良かった
  • シリーズの雰囲気を存分に楽しめる悪魔城オマージュ作品
  • 全体的にオーソドックスでプレイしやすい原作に忠実なメトロイドヴァニア
  • 意外な展開が待つストーリー
ここが気になった
  • 原作の良い部分も踏襲しているが、悪い部分も踏襲している
  • 理不尽な即死イベント(ポイント)が多い
  • ファストトラベルポイントが少ない
  • 一部武器やサブウウェポンの使い勝手が非常に悪い

悪魔城シリーズに敬意を表した上で丁寧に作られたオマージュメトロイドヴァニア。悪魔城シリーズ、特に探索型ドラキュラが好きな方や、メトロイドヴァニア好きには絶対プレイして欲しい作品です。

昨今のメトロイドヴァニアはオリジナリティが強い作品が多いですが、本作は「そうそう、こういうので良いんだよ」と思えるようなつくりになっているため、きっと満足できると思います。他にもこういった作品が増えていけば良いなと個人的には思います。気になった方はぜひ。

という訳で今回はこの辺で。
また次回!

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